正しい仏教への信仰を知らない方へ(引導を渡すについて)

今の時代、「引導を渡す」というと、「縁を切る」「命が終わる宣告」「最後通牒」の意味で使われる。

本来の意味は、「先に立って導く」という意味で、人生の道に迷っている人々を仏道に教え導くことである。法華経方便品には「無数方便。引導衆生」とある。

仏教が日本に伝わり、死者を葬る際、僧が棺の前で経や法を説き、死者が迷うことなく悟りを開かしめることを「引導を渡す」と言うようになった。

今、本来の意味に照らし、何による引導、つまり何を師匠とし生きるべきかを考えなければならない。「いわしの頭も信心から」でよいか。宗教には千差万別、淫祀邪教のたぐいから仏の深遠広大な教まである。仏の慈悲を説く「経」には方便もあれば本意たる真実の経もある。正しい因果を説く法華経の教理を知り、尊厳たる人生が引導されることを祈るものである。

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