鎌倉の世、下総国の…

鎌倉の世、下総国の大檀越であった富木殿は、母の三回忌の折、大聖人に対し銭七結を御供養され追善回向を願われた。それに対し大聖人は返書を著され、「人は無始の昔から煩悩・業・苦の三道の中におるが、妙法の信仰によって、それが三徳と変わる。末法の凡夫が妙法の法門を聴くならば、ただ自分だけが成仏するばかりでなく、父母もまた即身成仏するのである。これが第一の孝養である」(御書1207~1209頁 趣意)とご教示された。

三徳とは、因果の真理に安住し、一切を透徹する智慧を得て、苦の束縛から離れた自在なる境界である。法華経の法門を聞いて信に身をおくところ、煩悩→業→苦の三連鎖が三徳(法身→般若→解脱)に開花し、それがまた父母へ追善として回向されるのである。今月と来月は盂蘭盆会が修される。真実の
孝養を尽くすべく参詣を心得よう。

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