他界された方への真心は妙法により運ばれる

誰もがその胸に、他界された方へ届けたい心を持つ。

大聖人は、妙心尼の亡き夫への追慕の情と、亡き夫からこの世に残してきた妻子への思いをつなぐ絆を中国の故事で例えた。

ある夫が妻とやむなく離別の際、鏡を二つに割り、片方の鏡に自分の心を託して妻に与えた。すると妻の持つその鏡が鵲(カササギ)と化して飛び、妻の日常を夫に伝えた。

またある武将が幽閉にあった際、故郷の妻子を思い、雁(カリ)の足に手紙をつけて放ち、それが家臣の元に届き十九年を経て帰郷に導かれた。

これらの鳥と同じように、妙心尼が常に唱えている題目は死の世界にいる夫への使いとなり、妙の文字が文殊・普賢などの菩薩と変現し、妙心尼の心は届けられ夫は慰められていると仰せになった(御書1119)。生と死の世界を繋ぐのは妙法の題目なのである。妙の不思議さ、妙法の徳を信じ切り唱題に励もう。

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