我が生命の尊厳を顕すは成仏にあり

「つもり」という言葉がある。塵も積もれば山となるが、人間の「つもり」だけは何も積もらない。

大聖人は若干二十歳を過ぎたばかりの青年地頭の南条時光殿に対し「人々を成仏に導く仏の教えとは、動かない車輪には油を差すことを教え、砂上の船も水上にあって進めるごとく、成仏の道理を教え施しをなすことである」(御書1528趣意)と、仏の心をこのように教えられました。地頭職の時光殿は、大聖人の教えを素朴一途な心で受け止め、教えのままに実行することを貫かれたのです。

どんな正論や道理であっても、自分の耳や心の器で受け入れがたいものは敬遠するのが凡夫の常です。私たちにとって一番大切なものは自分の命です。命の尊厳性は、我が心をお題目に託して御本尊に捧げ、尊い志を形に顕して供養の福徳とし、また慈悲の力を惜しまず人々に折伏することで輝くのです。

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