「第六天の魔王に負けない信心」

臆する心は誰でも持っている。妙法の信仰をしている中にも、臆病なるゆえに退転する者は少なくない。第六天の魔王は、この「臆病」が大好きである。

この魔王は欲界の頂点に君臨し、人の欲を司ることを娯楽とする。また多くの眷属を引き連れて、仏道を妨げ智慧の命を奪う。別名を「奪命魔」といい、三障四魔でいえば「天子魔」がこれに当たる。魔王の本性は仏道を憎み妬むにある。

大聖人は仰せである。「日蓮が弟子等は臆病にては叶ふべからず」(御書1109頁)と。御本尊におられる第六天魔王は、この魔王の仏界の命を顕す。我々が臆病の心を捨て不惜身命の決意で御本尊に妙法を唱えるとき、我々の命は魔王の仏界の命に照らされるのである。

はたして魔王はどこにいるのか。これは我が心中、すなわち「己心の魔」にひそむものである。

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