正しい仏教への信仰を知らない方へ（一大事という言葉について）

私たちは「一大事」という言葉を口にするが、これは容易ならぬ大事件や重大な事態をあらわすに用いる。この言葉の元は、仏が真実の悟りである妙法を説き明かす法華経の中の一文である。正確には「一大事因縁」という語で、諸仏がこの世に出現することがいかに重大であるかを示した言葉である。

また因縁とは出世の目的で、私たちの生命の奥に内在する智慧、すなわち仏性を「開かしめ」「その徳を示し」「無作を悟らしめ」「仏道に入らしめる」ため、仏はこの世に興出する。そしてこの仏性は仏界生命たる妙法蓮華経によって顕現することを教えるのである。

つまり仏の実際の導きの意味と働きを「一大事因縁」と示されたのである。絶対の尊厳を積む「因」には幸福の「縁」が生まれ、「果」として尊い人生の道が築かれる。真実の信仰を知って下さい。