こわいをしって、へいわがわかった

令和四年二月二十四日にロシア軍によるウクライナへ の侵略が始まって、八カ月が過ぎました。
未だウクライナ全土へ のミサイル攻撃が続いており、放射性部質をまき散らす『汚い爆弾』いわゆる核などを使用するうわさも流れています。又、北朝鮮が相次いで弾道ミサイルを発射するなど全世界が騒然とした様相を呈しております。

日頃、ご住職様のご説法・勉強会などで戦争にまつわるお話があります。
ご住職様が、御出張で広島に行かれた時に訪れた、広島平和記念資料館は、是非皆様に見学して頂きたいとのお言葉もありました。

本日は、戦争について皆様と考えてみたいと思います。

私は、広島を訪れたことはありませんが、沖縄に二度、訪れたことがあり、その時に感じたことをお話しようと思います。
昭和五十年八月夏休み(一九七五年)沖縄国際海洋博覧会(エクスポ七五)開催の時です。沖縄海洋博は、沖縄本土復帰のお祝いを兼ねて開催されました。
沖縄返還は、昭和四十七年五月十五日 (一九七二年) 今年は、本土復帰から五十年になります。

復帰前年、琉球政府が、日本政府に提出した復帰処置に関する建議書では、「基地のない平和の島」 としての復帰を望むことが記されていました。

羽田空港を離陸し、那覇空港へ到着。
那覇空港からは「めんそーれ 沖縄」の看板に導かれ、観光バスに乗り込み、那覇市内へ出発です。
出発して間もなくバスガイドさんから、沖縄戦についての紹介がありました。
昭和二十年六月六日、戦闘はすでに末期的状況にあり、沖縄は一木一草もない焦土と化してしまったのであります。
沖縄戦で、絶望的な死闘を続けていた沖縄の海軍根拠地隊司令官・太田実海軍少佐は大本営の海軍次官当てに緊急電を打ちました。本土に最後の別れを告げる「決別電」です。
「沖縄県民は、斯く戦へり、県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」と紹介が、ありました。 
沖縄県民は、このように戦ったのだから、後世、決しておろそかにはせず格別の処遇をして欲しい、と政府に懇ろに依頼したのです。

観光バスは、ひめゆりの塔・戦没者南部記念碑 (現在=平和の礎)・鍾乳洞の玉泉洞 (現在=おきなわワールド) と巡りましたが、戦争の傷跡そのものでした。ただただ沖縄県民が祖国防衛に身を捧げ、家屋財産を失い、大変な苦難の中、戦い続けた悲惨な光景ばかりでした。沖縄戦における死者は約十九万人、内沖縄県人は十二万以上、しかも正規の軍人よりも一般住民の犠牲者が倍以上という悲惨な戦いでした。 

次に、今年の六月二十三日に行われました、戦後七十七年目を迎えた沖縄全戦没者追悼式で、沖縄県沖縄市立 山内小学校 徳本穂菜さん(七歳) の平和の詩を紹介したいと思います。 

『こわいをしって、 ヘ いわがわかった』 中日新聞 令和四年六月二十四日記載記事

こわいをしって、へいわがわかった

びじゅつかんへお出かけ

おじいちゃんや

おばあちゃんも

いっしょに

みんなでお出かけ

うれしいな

こわくてかなしい絵だった

たくさんの人がしんでいた

小さな赤ちゃんや、おかあさん

風ぐるまや

チョウチョの絵もあったけど

とてもかなしい絵だった

おかあさんが、

七十七年前のおきなわの絵だと言った

ほんとうにあったことなのだ

たくさんの人たちがしんでいて

ガイコツもあった

わたしとおなじ年の子どもが

かなしそうに見ている

こわいよ

かなしいよ

かわいそうだよ

せんそうのはんたいはなに?

へいわ?

へいわってなに?

きゅうにこわくなって

おかあさんにくっついた

あたたかくてほっとした

これがへいわなのかな

おねえちゃんとけんかした

おかあさんは、二人の話を聞いてくれた

そして仲なおり

これがへいわなのかな

せんそうがこわいから

へいわをつかみたい

ずっとポケットにいれてもっておく

ぜったいおとさないように

なくさないように

わすれないように

こわいをしって、へいわがわかった

沖縄県平和祈念資料館

経典では、他人に対し、恐怖を与えることすら、いかなる意味においても禁止しています。ましてや暴力は大小、強弱を問わず禁止されています。無意味な破壊、欲望のための破壊は、最大の悪行となります。ただし正法を守る受け身の場合のみ、許されることがあります。

沖縄の方言で『まくとぅそ~け~ なんくるないさ』と言う言葉があります。正しいことや、真 (誠)の事をしていれば、何とかなるさと言う意味です。楽観的に思われがちな、うちなーんちゅ (沖縄人) の、まじめで誠実な一面が隠されていた言葉なのです。

幸い私たちは、正しい宗教を信仰し、宿縁深厚にして、会い難い正法に巡り会い、功徳を満喫できる日々を送っています。願わくば、自分だけが満足しているのではなく。世界中の人びとに、この正法を広宣流布し、一日も早く戦争のない寂光土を実現せしめたいものです。

御本仏日蓮大聖人曰く、
『命限りあり、惜しむべからず。遂に願ふべきは仏国なり云々』

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