「やいと」とはお灸のことで…

「やいと」とはお灸のことで、古来から漢方療法として重要視されている。肌に「もぐさ」をすえて火を点じ、その熱の刺激が体内の諸器官に働いて回復能力を発揮させる。その瞬間の熱さや痛みはあるものの、神経の痛みを除き、滞った悪い血液を循環させ蘇生の一助となるのである。

大聖人はこの「やいと」を、小苦を受け大楽を味わう譬えとされた。「設(たと)へば灸治(やいと)のごとし。当時はいたけれども、後の薬なればいたくていたからず」(御書1397頁)と。

私たちは眼前に横たわる少々の難渋に耐えかねて仏道から離れがちな衆生である。仏様が示す罪障消滅の意味が分からないからだ。自らの地獄・餓鬼・畜生界といった下等な根性に振り回されぬよう成仏への大欲に転換し真剣に勤行・唱題をなし、妙法広布の大役を担っていこうではないか。

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